ベトナム子ども基金について

ベトナムの子どもたちを支援しています

「ベトナム子ども基金」は、ベトナムの子どもたちの教育支援を目的として活動している認定NPO法人です。
当基金は日本で募金し、ベトナム国内でグエン・ドク・ホゥエさん(ホーチミン市にある「東遊(ドンズー)日本語学校」設立者兼校長)が進めている「ベトナム青葉奨学会」を通 し、奨学金として子どもたちに支給しています。また、募金の一部は学校建設などの資金となりベトナムの教育環境整備に貢献しています。
「ベトナム子ども基金」は、元日本留学生のホゥエさんの呼びかけにより1995年から活動を始め今年で24年目となりました。
特定されたベトナムの子どもの「里親」になり、その子の成長を見守ることができます。
ベトナムに小さい家族がひとりできたと思ってください。目に見える、感じることのできる海外教育支援です。
私たちの「里親」は孤児などを養育する「里親」という意味ではなく、教育資金を援助する 「教育里親」です。そしてその「里親」が支援する子どもを「里子」と呼んでいます。
たくさんの皆さまのご支援、心からありがとうございます。そして、もっともっと「支える人(里親)」募集中です。

ベトナムの子どもたち

ベトナムが平和を回復してから40年以上の歳月がたちました。「ドイモイ(刷新)」と呼ばれる開放政策が軌道に乗り経済・社会に大きな変化がありました。海外からの企業や旅行者も増え、都市部の急激な発展には目を見張るものがあります。ベトナムは日本人にも人気の旅行地となり、美しく華やかな写真満載の雑誌やテレビ番組、旅行パンフなどを目にすることも多いと思います。一見豊かになったように感じるベトナム社会ですが、実は、まだまだ困難な状況に置かれています。 貧しさは子どもたちの教育まで脅かしており、学校教育を受ける機会さえ奪われている子どもたちが数多くいます。わずかな学費が払えないために学校に行けない、家計を助けるために学校に行かずに働いているベトナムにはこのような子どもたちがたくさんいることを知ってください。
子どもたちは教育を受けて成長することが必要です。それは貧困から抜けだし自立した人間らしい生活を築くための基礎となります。

グエン・ドク・ホゥエさんとベトナム青葉奨学会

1959年、当時の南ベトナム、サイゴン(現在のホーチミン) から日本文部省の国費留学生として招聘され、京都大学・東京大学大学院で物理学を学びました。その後、ベトナム戦争が激化し、学業を続けることが困難になった後輩たちのために、自立と相互扶助を目指す宿舎「東遊(ドンズー)学舎」を設立・主宰し、多くのベトナム人留学生を支えました。
1974年、15年に及ぶ日本での生活を終え、戦火の祖国に帰国しましたが、戦争終結(1975年4月)後、長く続いた戦争で立ち遅れてしまったベトナムに 日本の科学技術を導入したいと考え、人材養成を目的とした「東遊日本語学校」を創立しました。
さらに、この学校を拠点として困難な環境の中でも向学心を持ち続けている子どもたちに就学の機会を与えようと開設したのが「ベトナム青葉奨学会」です。祖国ベトナムの真の発展と社会への実質的な貢献ができる道を求め現在も活動中です。

東遊(ドンズー)の意味

ホゥエさんが設立した「東遊学舎」や「東遊日本語学校」という名前の由来には、日本とベトナムの知られざる歴史的な結びつきや祖国に対する深い思いがあります。
19世紀後半、フランスの植民地だったベトナムでは、「民族独立」のため武力蜂起を繰り返しては敗れ、多くの人々が亡くなりました。
20世紀初頭、ベトナムの愛国者ファン・ボイ・チャウは、独立運動の指導者を日本で育てようと「東遊運動」(東方=日本に学ぶ運動)を起こしました。当時、日露戦争に勝利した日本はベトナムにとって輝かしい民族独立のシンボルだったのです。彼は同志を募り、広く民衆から基金を集め、優れた青年たちを日本に送りました。自らも日本に渡り奔走して、人生を民族独立に捧げました。
ホゥエさんは、百年近く前に先達が志した民族の思いを幾分でも受け継ぎたいと考え「東遊」という言葉を名前に用いたそうです。
さて、民族の悲願を背負って日本にやってきたベトナムの若者たちが、日本でたどった結末を知る日本人はほとんどいないでしょう。1907年「日仏協定」を 結んだフランスは、さっそく「東遊運動」に参加し日本で学んでいた約200名のベトナム人留学生の引渡しを求めます。日本はその要求には応じなかったものの、1909年には全員を国外に追放してしまったと歴史は記しています。そのような史実には少しも触れず、ホゥエさんは情熱を込めて再びベトナム同胞に日本との提携を説き、私たち日本人に同行を呼びかけているのです。

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